2006年05月19日

2006.5.19 新司法試験のコメディノロジー

コメディノロジーの基本の1つに、
「アングル」理論があります。
「アングル」とは、或る対象を眺める時の視線の角度のこと。
正面から眺めるとマジメなものでも、アングルを変えて眺めれば、
まったく異なるユーモラスなものに見えることがある。
これが、世界をコメディとして眺めるコメディノロジーの「アングル」理論なのです。

今日、取り上げる話題は、新しくなった司法試験のニュース



今年から新しくなった司法試験は、法科大学院を終了した人に限るそうですが、
合格率が、40%〜50%に達するのだそうです。
これまでは、司法試験といえば、合格率3%程度の超難関。
ニュースのこの部分のみを眺めると、
いまから日本がアメリカ型の訴訟社会になるとか言った話題になることでしょう。
しかし、コメディノロジーのアングルは、
この出来事をある重要な日本語の変化だととらえます。

つまり、困難なことを表す「司法試験みたい」という表現が死語になったのです。

これまでは、本当に難しいことを「司法試験みたい」と言ったものです。
それは、100人の秀才が受けても、3人くらいしか通らない。

が、いまでは、100人が受ければ、40〜50人が合格なのです。

ということは、
「司法試験みたい」という表現は、半分くらいの確率を意味するようになります。

「今年の阪神どう?」
「司法試験くらいかな‥‥‥」

「ワールドカップ、ジーコ JAPAN予選突破するかな?」
「司法試験くらいかな‥‥‥」

昔の司法試験だったら、その実現可能性は、本当に低いことになります。
が、これからの司法試験だったら、実現可能性は、半分くらい。
大いに期待が持てることになります。

このように、コトバの意味というものは、時の流れにつれて変化します。

いまの世の中で、「ナウい!」とか「ヤング!」とかいうコトバが、
微妙な笑いを誘発するように、新しい司法試験にも新しい笑いのタネがあるはずです。


by 須田泰成  公式サイト

By Yasunari Suda:2006年05月19日 13:33

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須田泰成/コメディノロジー研究室・代表+コメディ・ライター&プロデューサー。

現代を生きるには、現実をコメディとして認識する能力が欠かせないという信念から、 コメディノロジー=comedynology を発想+その体系化をライフワークとする活動開始。 並行して、コメディ製作会社(有)大日本生ゲノムを率い、各種コンテンツ製作、 コメディ・スクール&バー経営などに励む。 CGギャグ番組『Yellow Subliminal』が、「モンティ・パイソン」や「Mr.BEAN」を 有名にしたスイスのコンペROSE D'OR の2005 Social Awareness Award にノミネート。 著書に『モンティ・パイソン大全』(洋泉社)など。コメディ脚本・映像など多数。詳しくは、大日本生ゲノム公式ホームページ須田泰成・公式サイトにて公開中。コメディとコミュニティをテーマにしたネット放送経堂にも後先よく考えずに着手。